日本で唯一の屋根に椿の木を植えた店舗から作家、社長、杜氏である谷口英久が綴る抱腹絶倒の「Blog」
トキワ荘の思い出。
18/May.2022 [Wed] 10:32
えーとですね。
何を書こうか、忘れてしまった。
そうだ、豊島区にあるトキワ荘ミュージアムに行ってみたいとずいぶん前から思っていたのである。
若い頃、原稿を書き始めたけど、右も左もわからずという時に藤子不二雄Aの「まんが道」という漫画を読んだ。
ちょうど単行本が出始めた頃でそれを夢中になって読んだのである。
トキワ荘には、はじめ手塚治虫が住んでいて、それを慕って寺田ヒロオが住み始めた。
そこに富山から上京してきた藤子不二雄の二人が訪ねてゆく話だ。
二人はまんが家を目指していて、当初は両国のあたりの二畳間で暮らし始めるけど、あまりに狭いので、それならこのトキワ荘に移ろうかと考える。
ところがこのアパートの敷金が三万円だと聞いて、あきらめてしまう。
当時、ラーメンが一杯45円という値段で、学生あがりの二人にとって三万円はとても手が出ない。
と、それを知った手塚治虫はそこを引っ越すことにして、敷金はそのまま藤子不二雄のために置いてくれたのだそうだ。
さらに今度はそのトキワ荘に石ノ森章太郎と赤塚不二夫も住み始め
このアパートは漫画家や漫画家を目指す若者が多く住むことになる。
トキワ荘はすでに取り壊されてしまったけれど、その建物を再現したミュージアムが建ったのだとニュースで聞いて、「行ってみたいなぁ」と思っていたのである。
その夢がついに叶って、今年のお正月に出かけてみた、というわけだった。
その時一番驚いたのは、当時そのトキワ荘に住む住民たちがよく食べていたラーメン屋さんが今でもある、ということだった。
ラーメン屋さんは「松葉」といって、このラーメンを藤子不二雄の二人はこよなく愛して、なにかというと出前を取る。
出前を持ってくる女の子がお金に困っていると聞けば、その子に貯金を下ろして貸してあげる話も出てきて、よく覚えている。
そのラーメン屋さんがまだ現役で頑張っているということが、自分には衝撃だったのである。
松葉の入り口には「まんが道」の中のラーメンを食べるシーンも拡大されて飾ってあり、うーんこれは入ってみたいけど、今はお腹も一杯で食べられないし、ということでその日は入らずに帰ってきた。
しかしいつかもう一度、と思っていたのである。
(つづくかもしれない)
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童話みたい。
03/May.2022 [Tue] 5:23
車の運転台の足元に濡れた葉っぱが溜まっている。
掃除をしなきゃ、と思いながらしばらくそのままにしておいた。
昨日ようやくその葉っぱを箒で掃いた。
葉っぱはすでに土に変わり、そこから小さな芽が出ている。
小さな小さな芽で、なんの植物かはわからない。
でもそれが光を求めて伸びている。
毎日ぼくの運転する足をかいくぐって、この芽は伸びているのである。
いやはや、こうなると育ててみたくなるもので、しかし栄養をあげてとんでもないことになるのは困る。
ということで、とにかく今は見守っている状態である。
本当に色々なことがあるなあと思うのだ。
都会では考えられないことだろう。
雨がよく降って、濡れた靴で車に乗るので、この新芽にも水がいくらしい。
小さなことだけれど、楽しみがまた増えた。
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春の静けさの中で。
25/Apr.2022 [Mon] 9:35
春の良い季節になった。
工場の裏ではキジのなく声が聞こえる。
それに混じって鶯の声。
温かい風が窓から吹き込んで来て、ああ良い季節になったなぁと心底思う。
先週の土曜日にはツバメも見かけた。
今年初めてのツバメである。
春が巡ってきて、ツバメもまた渡ってきたんだ。

先々週は島の北側にある公園に桜を見に出かけた。
毎年楽しみにしている桜で、一本の木から白い花とピンクの花が同時に咲くという珍しい木である。
キメラという現象らしい。
毎年花が咲くちょうど良い時期からは少し外れて、花が終わっていたり、まだ早かったりするのだけど、今年はぴったり、花盛りだった。
その桜を思う存分眺めて、公園の中を散策した。
広い公園の中に人は誰もおらず、不思議な気分になる。
地球上から人がいなくなって、その中を彷徨っているような静けさだった。
その中で満開の桜の花だけが静かに豪華絢爛に咲いていた。
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我が家のドーピング問題。
21/Apr.2022 [Thu] 14:29
お風呂場の窓辺にアスパラという植物が置いてある。
細い茎が伸びてそこにチリチリの細かい葉っぱが付く観葉植物だ。
冬のあいだ元気がなかったので、そのアスパラに何回かに分けて栄養剤をあげた。
ハイポネックスという水に混ぜる栄養剤で、しかし大して効かないので、水をやる時には必ずこれを入れてあげた。
そうしたら春になって、新芽がどんどん出てくるようになった。
すごいすごいと褒めてあげると、もう狂ったように茎が伸びて、窓がジャングルのように覆われてしまった。
さらに新芽は伸びるところを探して風呂桶の水の中にまで侵入し始めた。
お湯に浸かると枯れるだろうと思ったら、そんなことはなく、それでも伸びる。
どうするんだよ? と思うけど、ジャングル化はどんどん進んで止まらなくなってしまった。
ユーのせいだよ、と妻に言われたけど、あのときは枯れるのが心配だったのだ。
しかしこれじゃあお風呂に入れないよな? と思っている。
茎には棘があって肌に触れるとチクチクするし、それを避けながらお風呂に浸かるのもなんだかなあ、という気持ちになる。
困ったもんだ。
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私の初体験、中年編。
13/Apr.2022 [Wed] 10:02
ジョナサンがチョコレートと共に送ってくれたコーヒーはオレゴンのポートランドで焙煎されたもので、ビール工場で一服するときはいつもこのコーヒーを飲んでいた。
コーヒー味のビールを作るためにこの会社から豆を仕入れていて、その味をぼくが好きなのを知っていて、送ってくれるのである。
しかし今回送ってくれたものは酸味が強いので、もう少し苦味を効かせた味に出来ないかな? と考えた。
そうだ、コーヒーの焙煎に興味があって焙煎するための網を買ったのだ。
しかし使う間がなくて、台所に置きっぱなしになっていたので、妻に怒られたのだ。
これを使って深煎りにすれば、酸味も消えるのではないか? そう思って説明書をよく読み、ネットでも調べて、焙煎をしてみた。
網に入れたコーヒー豆をよく振りながら火にかける。
次第に煙が出てきて、大丈夫なのか不安になる。
それでも続けてゆくと、豆が爆ぜる音がし始めた。
これを続けてゆくと、もう一度爆ぜる時が来るらしい。
しかし煙はものすごくて台所中焦げた匂いで一杯になってしまった。
二回目の爆ぜが終わったら今度は外に持っていって、うちわで素早く冷ますのだという。
焦っているので、これがなかなか上手くいかない。なにしろ網が熱くなっていて、豆が取り出せないのである。
しかしそうやって焙煎してみると、確かにコクが出て、深い味のコーヒーになった。
コーヒーはネルドリップで淹れるのでより深い味わいになる。
(ネルドリップで淹れるコーヒーは若い頃にずいぶん勉強した)

このところ焼酎の造りが忙しかったのでしばらくはコーヒーも淹れられなかったけれど、またこうしてコーヒーを味わう時間が取れるようになった。
焙煎も楽しいし、ネルドリップで淹れる一手間が自分には嬉しい。
味わいのあるものを作り出すことは本当に楽しい。
ジョナサン、ありがとう。
図らずも焙煎が出来て、満足した。
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チョコレートと唐辛子
11/Apr.2022 [Mon] 14:30
アメリカの友人、ジョナサンがコーヒーとチョコレートを送ってくれた。
そのチョコレートを何の気なしに食べたら、胃が痛くなってきて困った。なんだこりゃ? と、思ってパッケージを見たら、なんと、チョコレートに唐辛子が混じっていて食べた後でそれがじわじわと効いてくる。
なんだってチョコレートに唐辛子なんか混ぜるんだ? と思うけど、アメリカだからなぁ、と考え直す。(ジョナサンが作ったわけではなく、そういうものを売っている)それを買うジョナサンの嬉しそうな顔が目に浮かんだ。
あんまり苦しくて懲りたのでそれは食べるのをやめて次のチョコレートを手に取ると、今度はレモンパイ味だと書いてある。
まーたこんなもの、と思って食べてみると、たしかにレモンパイの味がする。
オレゴンのポートランドでは牛肉味のアイスクリームまであって、それを食べたときは顔が歪んだ。
「どうなの? 美味しいの?」と訊かれて「まずい」と言うとみんな大喜びをして笑っていた。
店員の兄ちゃんまで大喜びをしていて、本当に変な奴らだなぁと思った。
このチョコレートもそういうノリで作ったんだろう。
しかしレモンパイ味は食べるうちに癖になってきて、日を追う毎に楽しみになってきた。
ありがとうジョナサン。
いつかジョナサンが日本に遊びにきたら、まずくさやを焼いて食べさせてみよう。これを焼くと強烈に匂うので東京では焼くことが出来ない。そのくらい臭い。
ジョナサンの目を瞑らせて「アーン」をさせて口に放り込んであげるのが楽しみだ。
どんなリアクションをするか、動画にでも撮ってこのブログでアップしたい。
しかし唐辛子入りのチョコレートには参りました。
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春の味はほろ苦い。
20/Mar.2022 [Sun] 10:45
糠味噌で漬けた大根と蕪(カブ)が美味しい。
これに玄米ご飯というのがお昼の食卓であとは野菜スープのようなものを食べる。
スープにはうどんかラーメンを少し入れて食べることも多い。
こんなもので栄養が足りるのかどうか知らないけど、肉を食べると体調を崩すので、ほとんど食べない。
このあいだ、寒い時期に、よっちゃんからふきのとうを貰った。
作り方はネットか何かで調べろよと言われた。
検索してみると軽く炒めたあとで出汁醤油と味噌で煮込むと美味しいと書いてあったのでその通りにした。
これが玄米ご飯にものすごく合って、本当に美味しかった。
春の苦味がほんのりと効いて、それに味噌の甘みと醤油の味が混じりあって、食べるたびになんともいえない喜びを味わった。
作ったふきのとうの煮付けは何日かで終わって、また来年の楽しみになった。
温かくなってきて、糠床も発酵が進んで、小さな気泡が立つようになってきた。
蕪も東京なら一年中スーパーに並んでいるのかもしれないけれど、島では春が終われば手に入らなくなる。
大根もそろそろ終わりだ。
季節の味は美味しくてほろ苦い。
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ガソリンと灯油の値段。
16/Mar.2022 [Wed] 10:33
ガソリンと灯油の値段がものすごく上がっている。
ガソリンは税込みでリッター198円、灯油は148円という値段である。
これが二月末の値段なので、これからもっと上がるのだろう。
島ではガソリンを運ぶ海上運賃も加算されるらしく、普段でもずいぶん高い。
焼酎の仕込みにはボイラーを炊いて蒸気を作る。そのために灯油を使うので、値上げはものすごく痛いところだ。
東京でもガソリンの値段は上がっていると思うけれど、こんなに高くはないだろう。
以前、弟の住んでいる札幌に遊びに出かけて灯油の安さに驚いた。ガソリンも安くて、どうしてこんなに安いのか? と首を捻った。
冬は寒いので暖房のための灯油は生活に欠かせない。
それで価格競争になるらしい。
島では価格競争もなく、みんな似たり寄ったりの値段なので、高くなるのだろう。
しかしこんなに高くては、支払いにも困るので、ガソリンはなるべく使わないようにして、通勤もしばらくやめようか? と妻と話した。
工場に寝泊まりすれば車も使わなくて済む。
しかし洗濯が出来ない。
じゃあ三日に一度くらいは家に帰ることにして、キャンプのつもりで泊まってみようか、と話した。
楽しそうで、今から楽しみになった。焚き火でご飯を炊いて、土鍋で炊くご飯は美味しいのだ。
お風呂は近所の温泉に浸かりに行こう。
そうだね、楽しそうだね、と妻と話した。
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夢の中ではいつも楽しい。
12/Mar.2022 [Sat] 9:13
夢の中で建物の中にある市場に行った。
古い建物で天井の木の骨組みが良い感じだ。
市場には野菜やら果物やら、さまざまな商品が並べられている。
一画には喫茶店もあって、ちょっとこれはお茶でも飲みたいなあという気持ちになった。
外に出ると桜が咲いていて、あれ、これはいつの季節なんだろう? と不思議に思った。
すると同級生のRとYがいて、しばらく話す。
二人とも若いままで髪の毛もツヤツヤしている。その髪をリーゼントにして眉毛の上の髪の毛の生え際を剃っていた。
歳を取ればそこから薄くなっていくのに、と思いながらその髪を眺めた。
二人とも溌剌として、楽しそうに笑っている。
「なんだ、おまえ。なんでそんなに歳を取ったんだ?」
とRに聞かれた。
自分は歳相応に老けているらしい。
「いや、お前たちが歳を取らない方がおかしいんだよ」
と言うけど、二人ともぼくのいうことには耳を貸さないようだ。
変な夢で妙に記憶に残っている。
喫茶店にも入りたかったけど、何故だか入らないまま外に出てきてしまった。
思い返してみるとRもYもすでに他界していて、だから歳を取っていないのかもしれない。
しかしRが亡くなったのは昨年のことで、ま、夢のことだから自分の考えの範疇を超えているのだろう。
先日、同級生のお母さんが亡くなってお通夜に出かけたことも印象に残っているらしい。
同級生三、四人と寒い中で立ち話をして、みんな歳を取ったなあと思った。
それは自分も変わらない。
そのことが印象に残ってこんな夢を見たのだろうか。
建物は、自分の好きなものでたぶん中国の田舎とか台湾にまだありそうな古い建築物だった。
東京に出かけると街がどんどん新しくなって、古い味わいのある建築物がなくなってゆくのを寂しいと思っているのかもしれない。
とにかく奇妙な夢だった。
今は仕込みで苦しいので、脳が楽しい夢を見せてくれているのかもしれない。
大好きな建築物や若さの象徴としての同級生や、桜の花や、そんなことかもしれない。
仕込みももう少しで終わる。
頑張れ。
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春の声。
27/Feb.2022 [Sun] 9:41
春が近づいてきている。
夕方、仕事が終わってから裏山に歩きに行くと、鳥が盛んに鳴いている声が聞こえる。
メジロが集って、高い声で囀りあっている。
チュクチュクという楽しそうな声だ。
ウグイスの囀りも聞こえる。
春に鳴く声とは違って、冬はもっと低い声で控えめに囀る。
ヒヨドリも鳴いている。
そんな春の彩りに耳を澄ましながら山の中を歩く。
風は冷たくて手がかじかむけれど、日差しは淡い、白い光でそこに春を感じる。
日差しが輝いている。
昨日は道の真ん中にうずくまっている鳥を見つけて、慌てて車を停めた。
走ってそこまで戻ってみると、ヒヨドリだった。
キョトンとした顔をしてこっちを見ている。でも逃げないので、どこか具合が悪いのだろう。
手袋をした手で包んで道端まで運んだ。
大型のトラックがたくさん走っているのでこのままだと轢かれてしまうだろう。
嘴から少し血が出ている。
良くなってまた元気に飛べると良いね、とお祈りをした。
何度もした。
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