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		<title>一円大王Blog</title>
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		<description>日本で唯一の屋根に椿の木を植えた店舗から作家、社長、杜氏である谷口英久が綴る抱腹絶倒の「Blog」</description>
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		<item rdf:about="http://www.gojinka.co.jp/cp-bin/blog/index.php?eid=1082"><link>http://www.gojinka.co.jp/cp-bin/blog/index.php?eid=1082</link><title>そのときの味を覚えていますか？　９７１</title><description>「それでね、良子さんがどうして海の水の濃さを覚えていたのか訊いてみたんです。そうしたら、子供の頃に瀬戸内のほうに親戚がいて、夏になるとよく遊びに出かけたと。そのときの味を今でも覚えている、と言うんですよ。でもね、そんなことがあるかなあ、と私は思ったんです。身体の中の塩分の濃度はいつも違うはずでしょう？　汗をかけば塩分は足りなくなるわけで、そうすると舌も感じる濃度は変わってくるはずなんです」山口さんは言った。「たしかに」ぼくは言った。</description><content:encoded><![CDATA[「それでね、良子さんがどうして海の水の濃さを覚えていたのか<br />訊いてみたんです。そうしたら、子供の頃に瀬戸内のほうに親戚がいて、<br />夏になるとよく遊びに出かけたと。<br />そのときの味を今でも覚えている、と言うんですよ。<br />でもね、そんなことがあるかなあ、と私は思ったんです。<br />身体の中の塩分の濃度はいつも違うはずでしょう？<br />　汗をかけば塩分は足りなくなるわけで、<br />そうすると舌も感じる濃度は変わってくるはずなんです」<br />山口さんは言った。<br />「たしかに」<br />ぼくは言った。]]></content:encoded><dc:subject /><dc:date>2012-05-18T19:27:09+09:00</dc:date><dc:creator>一円大王</dc:creator><dc:publisher>Blog</dc:publisher><dc:rights>一円大王</dc:rights></item><item rdf:about="http://www.gojinka.co.jp/cp-bin/blog/index.php?eid=1081"><link>http://www.gojinka.co.jp/cp-bin/blog/index.php?eid=1081</link><title>笑うが一番　　９７０</title><description>「すぐって言っても二十分くらいは掛かるんじゃないですか？」ぼくは言った。「いや、そんなには掛からなかったな。もう本当にあの弱ったあさりが待っていたかのように、息をしはじめて、それから水をぴゅっと吐くから、なんだか食べるのが可哀想になったんです」山口さんは言った。「食べるのをやめたんですか？」ぼくは言った。「いいえ、食べましたよ」山口さんはそう言って笑った。ぼくもつられて笑った。</description><content:encoded><![CDATA[「すぐって言っても二十分くらいは掛かるんじゃないですか？」<br />ぼくは言った。<br />「いや、そんなには掛からなかったな。<br />もう本当にあの弱ったあさりが待っていたかのように、<br />息をしはじめて、それから水をぴゅっと吐くから、<br />なんだか食べるのが可哀想になったんです」<br />山口さんは言った。<br />「食べるのをやめたんですか？」<br />ぼくは言った。<br />「いいえ、食べましたよ」<br />山口さんはそう言って笑った。<br />ぼくもつられて笑った。]]></content:encoded><dc:subject /><dc:date>2012-05-15T17:56:21+09:00</dc:date><dc:creator>一円大王</dc:creator><dc:publisher>Blog</dc:publisher><dc:rights>一円大王</dc:rights></item><item rdf:about="http://www.gojinka.co.jp/cp-bin/blog/index.php?eid=1080"><link>http://www.gojinka.co.jp/cp-bin/blog/index.php?eid=1080</link><title>見えることが邪魔になる　９６９</title><description>驚きましてね、だってそうでしょう？　我々は見えるから、それが邪魔をして、初めて立つ場所で仕事が出来ないんでしょうか？」山口さんは言った。興奮しているのか身を乗り出すようにして話すので、ぼくに少しずつ近づいて来ているように感じた。「そうなんですか。それは凄いことですね」ぼくは言った。「そうでしょう？ 目が見えることで、かえって色々なことを考えすぎて、仕事が出来ないんじゃないか、とそのとき私は考えたんですよ。でね、あさりをその良子さんが作った水の中に入れてやるとすぐに舌を伸ばしはじめたんです」 山口さ</description><content:encoded><![CDATA[驚きましてね、だってそうでしょう？　<br />我々は見えるから、それが邪魔をして、<br />初めて立つ場所で仕事が出来ないんでしょうか？」<br />山口さんは言った。<br />興奮しているのか身を乗り出すようにして話すので、<br />ぼくに少しずつ近づいて来ているように感じた。<br />「そうなんですか。それは凄いことですね」<br />ぼくは言った。<br />「そうでしょう？ 目が見えることで、<br />かえって色々なことを考えすぎて、仕事が出来ないんじゃないか、<br />とそのとき私は考えたんですよ。<br />でね、あさりをその良子さんが作った水の中に入れてやると<br />すぐに舌を伸ばしはじめたんです」 <br />山口さんは言った。]]></content:encoded><dc:subject /><dc:date>2012-05-14T20:05:44+09:00</dc:date><dc:creator>一円大王</dc:creator><dc:publisher>Blog</dc:publisher><dc:rights>一円大王</dc:rights></item><item rdf:about="http://www.gojinka.co.jp/cp-bin/blog/index.php?eid=1079"><link>http://www.gojinka.co.jp/cp-bin/blog/index.php?eid=1079</link><title>それが見えないってことです　９６８</title><description>「そうでしょう？　だから私も驚きましてね。母もおなじく驚いて、それを訊いてみたんです。よしこさんっていうんです。「良い」の良子さんですね。「良子さん、どうして初めて立つ台所で、そんなにてきぱき仕事が出来るんでしょうか？」　と。そうしたら「あら、それが見えないってことじゃないかしら？」って良子さんは言うわけです。驚きましてね、何を言われているのかわからなかったんです。</description><content:encoded><![CDATA[「そうでしょう？　だから私も驚きましてね。<br />母もおなじく驚いて、それを訊いてみたんです。<br />よしこさんっていうんです。「良い」の良子さんですね。<br />「良子さん、どうして初めて立つ台所で、<br />そんなにてきぱき仕事が出来るんでしょうか？」　と。<br />そうしたら<br />「あら、それが見えないってことじゃないかしら？」<br />って良子さんは言うわけです。<br />驚きましてね、何を言われているのかわからなかったんです。]]></content:encoded><dc:subject /><dc:date>2012-05-13T10:15:34+09:00</dc:date><dc:creator>一円大王</dc:creator><dc:publisher>Blog</dc:publisher><dc:rights>一円大王</dc:rights></item><item rdf:about="http://www.gojinka.co.jp/cp-bin/blog/index.php?eid=1078"><link>http://www.gojinka.co.jp/cp-bin/blog/index.php?eid=1078</link><title>ハラハラしながら見ていた　９６７</title><description>「いやあ、世の中には知らないことが多いんです。それでね、彼女が台所に立って、ボウルに水を入れて、塩を少しずつ溶かして、海水に近い水を作りましてね。それも初めて立つ台所ですし、ましてや目が見えないわけですから、ぼくもハラハラして見ていたんですが、彼女に蛇口がここにあって、塩はここに、と教えるとすぐにその場所を覚えてしまうから、それにも驚きましてね」山口さんは言った。「そうなんですか。ぼくなんか人の家の台所でいきなり料理をしろって言われても、たぶん出来ないだろうなあ」ぼくは言った。</description><content:encoded><![CDATA[「いやあ、世の中には知らないことが多いんです。<br />それでね、彼女が台所に立って、ボウルに水を入れて、<br />塩を少しずつ溶かして、海水に近い水を作りましてね。<br />それも初めて立つ台所ですし、ましてや目が見えないわけですから、<br />ぼくもハラハラして見ていたんですが、<br />彼女に蛇口がここにあって、塩はここに、と教えると<br />すぐにその場所を覚えてしまうから、それにも驚きましてね」<br />山口さんは言った。<br />「そうなんですか。ぼくなんか人の家の台所で<br />いきなり料理をしろって言われても、たぶん出来ないだろうなあ」<br />ぼくは言った。]]></content:encoded><dc:subject /><dc:date>2012-05-10T18:05:24+09:00</dc:date><dc:creator>一円大王</dc:creator><dc:publisher>Blog</dc:publisher><dc:rights>一円大王</dc:rights></item><item rdf:about="http://www.gojinka.co.jp/cp-bin/blog/index.php?eid=1077"><link>http://www.gojinka.co.jp/cp-bin/blog/index.php?eid=1077</link><title>ふつうだと思います。　９６６</title><description>「はい。つまり海水と同じ濃さになれば、あさりは呼吸をしはじめる、ってことでしょう？」ぼくは言った。まばたきをすると眼の奥に痛みを感じた。「その通りです。すごいなあタニグチさん。良く判っていますよ」山口さんは言った。山口さんの声はトーンが高くなってはしゃいでいるように聞こえた。「いや、普通だと思いますけど」ぼくは言った。</description><content:encoded><![CDATA[「はい。つまり海水と同じ濃さになれば、<br />あさりは呼吸をしはじめる、ってことでしょう？」<br />ぼくは言った。<br />まばたきをすると眼の奥に痛みを感じた。<br />「その通りです。すごいなあタニグチさん。良く判っていますよ」<br />山口さんは言った。<br />山口さんの声はトーンが高くなってはしゃいでいるように聞こえた。<br />「いや、普通だと思いますけど」<br />ぼくは言った。]]></content:encoded><dc:subject /><dc:date>2012-05-07T18:49:35+09:00</dc:date><dc:creator>一円大王</dc:creator><dc:publisher>Blog</dc:publisher><dc:rights>一円大王</dc:rights></item><item rdf:about="http://www.gojinka.co.jp/cp-bin/blog/index.php?eid=1076"><link>http://www.gojinka.co.jp/cp-bin/blog/index.php?eid=1076</link><title>判りますかって言われても　　９６５</title><description>「それで、ボンゴレを？」ぼくは言った。「はい、それで、彼女を迎えに車で行って、家に連れてきてもまだあさりの殻は閉じたままでした。それで困った、という話をしたら「あ、私知っています。海水の味と同じになれば良いんでしょう？」って言うんですよ。それでぼくたちもそこで初めて、何が大切かということに気がつきましてね。判りますか？　タニグチさん？」山口さんは言った。</description><content:encoded><![CDATA[「それで、ボンゴレを？」<br />ぼくは言った。<br />「はい、それで、彼女を迎えに車で行って、<br />家に連れてきてもまだあさりの殻は閉じたままでした。<br />それで困った、という話をしたら<br />「あ、私知っています。海水の味と同じになれば良いんでしょう？」<br />って言うんですよ。<br />それでぼくたちもそこで初めて、何が大切かということに気がつきましてね。<br />判りますか？　タニグチさん？」<br />山口さんは言った。]]></content:encoded><dc:subject /><dc:date>2012-05-01T18:29:36+09:00</dc:date><dc:creator>一円大王</dc:creator><dc:publisher>Blog</dc:publisher><dc:rights>一円大王</dc:rights></item><item rdf:about="http://www.gojinka.co.jp/cp-bin/blog/index.php?eid=1075"><link>http://www.gojinka.co.jp/cp-bin/blog/index.php?eid=1075</link><title>やっぱりいけないよね、そういうことは　９６４</title><description>「それはさすがに気が引けました。やっぱりね、そういうことをしてはいけないでしょう？」山口さんは言った。「本当かなあ？　調べたんじゃないですか？」ぼくは言った。「いや、それはしていません。ホントです」山口さんは言った。照れているのか、顔が紅くなって、その表情から、（話していることが）嘘ではないこともなんとなくうかがえた。やっぱりこの人はいい人なんだ、と心の中で思った。</description><content:encoded><![CDATA[「それはさすがに気が引けました。<br />やっぱりね、そういうことをしてはいけないでしょう？」<br />山口さんは言った。<br />「本当かなあ？　調べたんじゃないですか？」<br />ぼくは言った。<br />「いや、それはしていません。ホントです」<br />山口さんは言った。<br />照れているのか、顔が紅くなって、その表情から、<br />（話していることが）嘘ではないこともなんとなくうかがえた。<br />やっぱりこの人はいい人なんだ、と心の中で思った。]]></content:encoded><dc:subject /><dc:date>2012-04-26T17:30:51+09:00</dc:date><dc:creator>一円大王</dc:creator><dc:publisher>Blog</dc:publisher><dc:rights>一円大王</dc:rights></item><item rdf:about="http://www.gojinka.co.jp/cp-bin/blog/index.php?eid=1074"><link>http://www.gojinka.co.jp/cp-bin/blog/index.php?eid=1074</link><title>お付き合いしている人がいますか？　９６３</title><description>「それで・・・？」ぼくは言った。「それでね、彼女にぼくの母親のことを相談するうちに、彼女にすごく惹かれましてね」山口さんは言った。「で？　食事に？」ぼくは言った。「はい。その前にお付き合いしている人がいるのかどうかを知りたかったんですけど、どう聞いて良いのか、ぼくには判らないんです」「刑事さんだから、調べれば簡単に判るんじゃないですか？」ぼくは言った。</description><content:encoded><![CDATA[「それで・・・？」<br />ぼくは言った。<br />「それでね、彼女にぼくの母親のことを相談するうちに、<br />彼女にすごく惹かれましてね」<br />山口さんは言った。<br />「で？　食事に？」<br />ぼくは言った。<br />「はい。その前にお付き合いしている人が<br />いるのかどうかを知りたかったんですけど、<br />どう聞いて良いのか、ぼくには判らないんです」<br />「刑事さんだから、調べれば簡単に判るんじゃないですか？」<br />ぼくは言った。]]></content:encoded><dc:subject /><dc:date>2012-04-24T22:28:11+09:00</dc:date><dc:creator>一円大王</dc:creator><dc:publisher>Blog</dc:publisher><dc:rights>一円大王</dc:rights></item><item rdf:about="http://www.gojinka.co.jp/cp-bin/blog/index.php?eid=1073"><link>http://www.gojinka.co.jp/cp-bin/blog/index.php?eid=1073</link><title>伸び伸びとした楽しい性格　９６２</title><description>「そうです。彼女も小学校三年生の頃までは目が見えたそうなんです。ところが病気に掛かって、視力が次第に落ちて、とうとう見えなくなってしまったと。それでも彼女のご両親がまた立派な人で「目が見えないくらい、なんでもない」と彼女を励まして、それからその目白台の盲学校に彼女を連れて行ったらしいんですけど、「凄いな」と思ったのはご両親ともに、その学校で猛勉強をして、彼女より先に点字を覚えてしまったと・・・」山口さんは言った。「そうなんですか。それは凄いなあ」ぼくは言った。「そうでしょう？　まあそういうご両親</description><content:encoded><![CDATA[「そうです。彼女も小学校三年生の頃までは目が見えたそうなんです。<br />ところが病気に掛かって、視力が次第に落ちて、<br />とうとう見えなくなってしまったと。<br />それでも彼女のご両親がまた立派な人で<br />「目が見えないくらい、なんでもない」<br />と彼女を励まして、<br />それからその目白台の盲学校に彼女を連れて行ったらしいんですけど、<br />「凄いな」<br />と思ったのはご両親ともに、その学校で猛勉強をして、<br />彼女より先に点字を覚えてしまったと・・・」<br />山口さんは言った。<br />「そうなんですか。それは凄いなあ」<br />ぼくは言った。<br />「そうでしょう？　まあそういうご両親に育てられたこともあって、<br />伸び伸びとした楽しい女性なんですよ」<br />山口さんは言った。]]></content:encoded><dc:subject /><dc:date>2012-04-22T17:05:37+09:00</dc:date><dc:creator>一円大王</dc:creator><dc:publisher>Blog</dc:publisher><dc:rights>一円大王</dc:rights></item></rdf:RDF>
