日本で唯一の屋根に椿の木を植えた店舗から作家、社長、杜氏である谷口英久が綴る抱腹絶倒の「Blog」
洞察力を養う。
10/Sep.2020 [Thu] 15:01
歯医者さんに出掛けた。
左上の歯が疼いて、浮いたような感覚を覚えるからだった。
「家の方はどうです? 修理できましたか?」
と先生は言った。
「いえ。大工さんは手が足りないし
とりあえずの応急措置だけでまた台風が迫っています」
そう言うと先生は
「そうですね。まだブルーシートを張ったままの家がたくさん
あるもんね」
と言った。
「タニグチさんは大きなストレスを抱えて、
歯を食いしばっているから
それで歯が痛んでいるんだ。
その結果が今、この浮いた歯に出てきているんだ」
と先生は助手を務める女医さんに言った。
確かにその通りである。
台風の修理に屋根に登っているうちに
肩が凝り、胃が傷んだのだろう。
自分が思っているよりずっと、大きなストレスを
背負っているのかもしれない。
何気ない会話から先生は原因を引き出しているわけで
(すごいなあ)
と感心してしまった。
先生はもう白髪で、けれども治療の時の集中力はすごいものがある。
こういうお医者さんはもう少なくなってしまった。
会話の中から、その人が病んでいる原因と背景を
引き出してくるのである。
診察室でお医者さんの前に座っても
患者の顔も見ない人もいるけれど
この先生は何気ない会話から
歯の痛む原因を探り当てているのである。
良い先生と巡り合えて良かったと
心の底から思っている。
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