日本で唯一の屋根に椿の木を植えた店舗から作家、社長、杜氏である谷口英久が綴る抱腹絶倒の「Blog」 |
山を歩いている時に枯れ木に何か生えているので、あれ? と思った。
ビロードのような産毛が光を浴びてそれが眼に飛び込んできた。前日は久しぶりに雨が降ったせいか、その光るものは夕陽の中で輝いていた。 「あれ、キクラゲじゃないかな?」 と妻に言うと妻は立ち止まってそれをじっくり見つめて 「そうだ、キクラゲだ、よくわかったね」 と言いながら背伸びをしてそのキクラゲを採った。 冬は乾燥して縮んでいたものが雨が降ってぶりぶりしている。 それを片手に余るくらい取って帰った。 アーサイというシャリシャリ感の強い野菜があったのでそれと一緒に炒めてみると、美味い。 まさしくキクラゲで、いや、びっくりした。 こんなものが生えているなんて、素晴らしい山じゃないか、と妻と喜んだ。 よっちゃんは蜜柑やふきのとうをくれるし、歩いていれば食べるものも見つかるし、なんと素晴らしいことか、と思った。 また日本むかし話のようになってしまった。 でも本当にこの半年は、ムカゴから始まって山の恵みをずいぶん貰った。 ムカゴご飯も美味しかったし、よっちゃんとも知り合いになれたし、さらにキクラゲまでいただいて、ありがたいことだと思った。 本当にありがたいことだと思った。 山の神様これからもどうぞよろしくお願いします、と山に向かって手を合わせた。 comments (0) : trackback (x) : PAGE UP↑↑↑
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