日本で唯一の屋根に椿の木を植えた店舗から作家、社長、杜氏である谷口英久が綴る抱腹絶倒の「Blog」
今一番行きたい場所。
19/Sep.2021 [Sun] 11:49
渡合温泉に電話をしてみた。
毎年この季節になると岐阜の山奥のこの温泉に浸かるのが楽しみなのだけれど、この何年か、用事が入って行けなかった。
一昨年は台風の被害で家が大変なことになり、昨年はコロナ騒ぎ。
今年も同じくデルタ株が流行りだして、出かけるのを控えている。
渡合温泉のフェイスブックを見ると、最近テレビの取材を受けたそうで、取材にきた芸人さんと共にご主人と女将さんが玄関の前で写真に収まっていた。
ご主人のお腹が少し凹んで見えたので、電話をしてみる気になった。
電話をして懐かしい声を聞きたいと毎日のように思っているけど、気がつくと向こうの忙しい時間でになっていて、つい気後れしてしまう。
お昼頃がちょうどひと段落の時間だと思うけれど、その頃はこっちがバタバタしていることが多いからだ。
それで昨日、ようやくその夢が叶って、電話を掛けた。
女将さんの元気の良い声が聞こえてきて嬉しくなった。
「声が聞けて嬉しいうれしい」と女将さんも言ってくれて、こっちも胸がいっぱいになった。
三分も話していないけど、もう声を聞いただけで気持ちが温かくなった。
今年も行けそうにないんですよ、と言うと、「この季節になるとタニグチさんのことを思い出すから、どうしているかな? と思っていたんよ〜」と温かみのある声で言ってくれた。
電話を切ってからも、ずっと渡合のことを考えて、寂しかった。
大好きな友だちが遊びに来て、何日も遊んだあとで船に乗って帰ってしまったような気持ちだ。
子どもの頃によくそんな寂しい気持ちになったことを思い出した。
今週末にでも出かけてみようか? とも思ったけれど、やはり今は控えた方が良いだろう。
バスを降りてから何時間も歩く山の中のことや、青みがかった山を眺めながら浸かるお湯の気持ち良さや、蕎麦を打って一緒に食べたことや、そんなことを妻と話した。
静謐な時間が流れる宿は日本中を探してもこの渡合温泉だけだろう。
電気の通っていない、ランプだけの光の中で過ごすあのなんとも言えない暖かみのある空間を懐かしく思い出している。
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