日本で唯一の屋根に椿の木を植えた店舗から作家、社長、杜氏である谷口英久が綴る抱腹絶倒の「Blog」
夏の思い出と入道雲。
14/Sep.2018 [Fri] 8:17
えーとですね、なにかを書こうと思っていたわけですけど
忘れてしまったので、どうしたものか、と考えているわけです。
このあいだは、藤森照信さんが設計した秋野不矩美術館の
二十周年記念の式典があって、浜松まで出かけてきました。
暑い盛りのころで、前日に熱海から浜松まで出て、友人のところに
顔を出しました。
友人は古い車をレストアする仕事をしていて、どうしてこの人と友達に
なったのか? というと,この人は藤森建築ファンで、どうしても自宅兼店舗を藤森さんに造ってもらいたいと思っていた。それで、藤森さんとコンタクトを取りたいと思っていたそうなんですね。
しかし、藤森さんは、もう雲の上のような存在になってしまって、設計をお願いしても、そう簡単に「ほいきた」と受けてくれない。
まあそんな困難をものともせず、手紙を何度も書いて、とうとう設計をお願いし、店舗と自宅を建てた、という人なんです。
しかも素朴な誠実な人柄で、一度その店舗を建てるときに手伝いに行ったのをきっかけにして、ものすごく仲良くなってしまった。
一緒にご飯を食べて、話しているだけで、楽しい。
仕事の話も楽しいし、悩みごとなんかを聞いているのも楽しいわけです。
不思議なものですよね。
だって今までぜんぜん知らなかった間柄なのに、何時間も一緒にいて
話が尽きない、というようなことがあるのかって、あるんです。
それで夕方になってしまったので、そろそろお暇(いとま)をしようとしたら
「掛川に行くなら、天竜浜名湖鉄道っていう、一両の風情のある鉄道がありますよ」って教えてくれて、その駅まで送ってくれたわけなんです。
無人の、切符も売っていない、という鉄道で、その友人一家に見送られて
掛川までの道のりをトコトコ、小さな電車に乗って走っていくわけですが
これがまた良いんですね。
一緒に電車に乗ったおばあさんとちょっと話したら、おばあさんは温泉に浸かりに毎日、この電車に乗って、出かけてくる、ということ。
へえー、良いですね。うらやましい、と言いながら、
どんどん小さくなってゆく友人たちに手を振って
電車が走り始めました。
掛川には親戚がいるので、今日はそこに泊めてもらって、しかし、それにしても夕暮れの中をゆっくりとした速度で走りぬけながら、田んぼのあぜ道をおばあさんと犬が散歩しているのを眺めたり、案山子が立っていたり、電車の窓すれすれまで樹の葉っぱが伸びてきていたり。
ああ、いいなあ、なんて良いんだろう。
来て良かった。
そう思う一日でした。
明日になればその友人一家も式典に来るので、また会えるけれど
やっぱり式典になると忙しいし、色々な知り合いも来るからなかなかゆっくりは話せないし、まあ、今日来て、本当に良かった、と夕暮れの中を電車に揺られて思ったのでした。
思い出しましたよ、今日書きたかった話は、お風呂場に緑を置いたらどうだろう? と妻が言い出して、蘭の鉢植えを置いてみたんです。
急に思い出したけど、まあ、そのはなしはいずれまた。
comments (3) : trackback (x) : PAGE UP↑↑↑
            1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30            
<<<<< 2018,Sep >>>>>