日本で唯一の屋根に椿の木を植えた店舗から作家、社長、杜氏である谷口英久が綴る抱腹絶倒の「Blog」
鑑評会で優等賞を受賞しましたよ。
30/Nov.2021 [Tue] 15:44
焼酎の仕込みが始まるまでは何度も同じ夢を見る。
仕込みをしようとして失敗するか、器械がうまく作動しなくて仕事ができない、という夢だ。
どうしてそんなに不安になるのか、たぶん、失敗は許されないと心の奥底で思っているからだろう。
それに器械は何かしらのトラブルがあって毎年軌道に乗るまで少し時間がかかる。
その修理も大変な労力だと思っているのだと思う。
自分のことなのに人ごとのように書いているのは、夢という深層心理のことを自分なりに探っているからだ。
ふだんの生活では見えてこない心の奥底で、自分が心配していることが夢となって現れる。
何十年もやってきて、味の評価も良く、鑑評会の優等賞まで受賞しているのだから、そんなに心配しなくても良いんだと妻は言う。
いや、だからこそ心配なんだ、と自分では思うのだ。
そうやって夢の中でシュミレーションを繰り返しながら現実とリンクすることが大切で、だからこそ夢の中では失敗を繰り返す。
何度も何度も同じ仕込みを繰り返して、しかしまったく同じものがいつもできるわけではない。
外気温も湿度も違うわけで、その都度仕込みの方法を変えてゆくのだし、大しけとなって停電になることもある。
アクシデントはつきもので、予想できないことも起きる。
来客が来ただけでも仕込みに影響するのだから、万全、ということはない。
というわけで今年も仕込みが始まった。
仕込みが始まるともう失敗する夢は見なくなる。
現実に仕込みをすることで安心するんだろう。
昨年造った御神火は本年度の国税局の鑑評会で優等賞を受賞した。
これも大きな励みとなった。
なかなか獲れない賞なので本当に嬉しい。
この話についてはまた書きます。
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どっちも嫌。
06/Nov.2021 [Sat] 6:40
秋も深まっているというのに寝ている間に蚊に何度も刺された。
足の中指の先で、たぶん掛け布団から出ていた足の先を吸われたのだろう。
指の先は刺されると痒くてたまらず、しかし起きてキンカンを塗るとそのあと目が冴えて眠れなくなるので、我慢をして寝ていた。
悔しいけど、どうにもならない。
蚊取り線香を炊くと、煙いし、よく効く殺虫剤は人間が吸っても危ないだろうから使いたくない。
何か良い方法はないだろうか、と思って、そうだ、クモさんに来てもらおう、ということになった。
家の中にはアシタカグモというとんでもなく大きなクモがいて、虫を捕獲してくれる。このクモは巣を作らないかわりに自分が動いて虫を捕獲する。
ゴ○ブリでさえ捕獲してしまうので、我が家ではこのクモを大切にしている。
しかし大きいので寝ている間に近づいてくると、畳の上を這う音が激しく聞こえて恐ろしい。
障子の上を這うときも、ものすごい音がする。
トイレで座っていても、近づいてくるとやはりドキドキする。
しかし蚊に食われるよりは良いだろう。クモが人を噛むことは絶対にないのだ。
それで何日か寝室のドアを開けておいたら、きました。
アシタカグモさんはもう大忙しと、いった様子で壁の上を這いまわっている。
これで安心だけど、クモの糸が顔にくっついてきて、妻は気持ち悪いと言っている。たしかに気持ち悪い。
でも、蚊に食われるよりは良いだろう? と言うと、どっちも嫌だと妻。
うーん、そりゃそうなんだけど、しかし、、、と黙ってしまった。
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軒先にいると。
02/Nov.2021 [Tue] 7:59
家の勝手口の上りガマチの板が腐ったので取り替えることにした。
木の厚い板を用意して、それを替えれば良いかな、と思っていたら、その板を受ける材木も腐っていた。
雨で濡れる場所なので、長い年月を掛けて腐ってしまったのだろう。早めに取り替えればよかったのだけれど、なかなかそこまで手が回らなかった。
板を受ける材木はビスを使わず、ほぞを切ってはめてあったので、まずそれを外すのに一苦労した。
今度はその、ほぞをノミを使って彫らなければいけない。
うーん、こんな緻密な仕事が出来るかな? と、思ったけれど、ほぞを切るのは何度かやったことがある。
ノミも細いものしかないけれど、これでも時間を掛ければ出来るだろう。
とりあえず、その材木を工場まで持ち帰って、同じ材木を用意した。(捨てようと思いながら放置してあった材木が使えることがわかって、一人で喜んだ)
小雨が降っていたので工場の軒先でほぞを切り始めた。
すると犬のゆずちゃんが遊びに来て、顔を舐めてくれた。
寒かったので犬の顔を撫でると温かくて、この温もりが懐かしかった。「犬は良いなあ」と、ゆずちゃんを撫でながらゆずちやんのお母さんに言った。
「もう飼わないの?」とお母さんに聞かれて、テツのことを思い出した。泣きそうな気持ちになった。
こうしてゆずちゃんがときどき来てくれたらそれで充分だと心の中で思った。
今度は隣のおじさんがやってきて「何を始めた?」と聞かれたので、こういうわけでほぞを切っているんだ、と説明すると、そんなノミじゃ細くて時間がかかる、と、言われた。
おじさんの持っているノミを家から出してきて、これを使えば早いと言われた。
トンカチも「それは工事現場で使うものだ。大工用のゲンノウを貸してやる」と言って、また家から持ってきてくれた。
確かにこっちの方が素晴らしく使いやすい。頭が重くて、振りやすい構造になっているんだ。
ノミも幅が広くて、よく研いであって、一度にザックリと掘れる。
道具でこんなに違うのか、と思うほど、速く仕事が終わった。
カラスも来て、すぐ後ろでぼくの仕事を見ている。
こいつは仲良しで、しょっちゅう来てはぼくの仕事を眺めている。
「来たのか?」と声を掛けると「ゥカア」と返事をする。
どういうわけかはわからないけど、とにかく本当にすぐそばまでやってきては、こうして首を傾げて、仕事を眺めているのだ。
軒下でトンテンカンテン仕事をしていると、人やら動物やらが来て、なんだか楽しかった。
ほぞは無事に切れて、それを持ち帰ってはめてみると、ぴったりだった。
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